もすもす日和

思ったことを思ったままに綴るだけのブログ。

「自分はそんな程度じゃない」病

わたしはとてもマイペースである。

しかも、世間一般基準からすると、動きが全体的にとろい。

しかし、何も考えていないわけではなくて、

密かにメモに「明日の予定」とか書いちゃったりしている。

 

旦那さんは、せっかちである。

わたしによく「はよ歩け」「はよ」「はよ」、とにかく「はよ」と言う。

ヒョウ柄のパーカーがほしい!と思ったら、数時間後にネットで購入している。

後日もっと好みのヒョウ柄のパーカーを見つけたら、それも即購入している。

 

それが故に、わたしが感情的に損をすることが多い。

いまの家に引っ越してきてからしばらくの間、

わたしは自分の荷物の段ボールを放置していた。

なんとなく、まだいっかな~とか思ったりして、でも常に気には留めていた。

ある日、自分の中で気分の都合がついたので、

「よし!明日の朝出かける前に片づけよう!

だから明日は予定より1時間早起きするぞ~」と決めた。

すると、なんとタイミングが悪いことか、旦那さんが

「そろそろこの辺片づけなよ。」と言ってきた。

 

わたしは憤慨した。

その荷物について何も考えていないと思っているんだろうがな、

わたしは明日の朝片づけようと思っていたのだよ。

侮るな!なめんなよ!という旨を、

もう少しかわいくプンプンしながら伝えた(はずである)。

 

先日も、ごみ箱の周辺の掃除を怠っていたら、

旦那さんに見つかって、

片づけながら「これ見て何とも思わないの?」と言われた。

字面だけ見るとうざったいほどに嫌味でしかないが、

旦那さんからすると冗談だったらしい。(確かに別にトーンはキレていなかった。)

たしかにわたしはこまめに掃除をして、常にピカピカを保つタイプではない。

でも、密かに洗濯機を掃除したり、ガスコンロの溝を掃除したり、

細かいところだって、気づいたときにちょこちょこやっていたのに!

たまたま、ごみ箱周辺の掃除の期間が少し空いてしまって、

たまたまその時期に旦那さんの気まぐれでごみ箱周辺の汚れが発見されてしまった。

それはごみ箱じゃなくても、他のどの箇所でも起こり得る。

なに、常に全部きれいにしていなきゃいけないわけ?そんなの無理。

わたしは憤慨した。

引っ越しの荷物の件より憤慨した。かわいさはゼロであった。

 

ただ、そのうち疑問に思ったのだ。なぜ怒る?

引っ越しの荷物を放置したのは、自分が常に意識していたかしていないかは関係なく、

紛れもない事実である。

ごみ箱周辺が汚れていたのだって、紛れもない事実である。

まぁ、旦那さんの言い方は、嫌味ったらしい。いつもそうだ。

でも、旦那さんは、まったく怒っていなかった。

ただ、旦那さんのペースだと、遅かったから、指摘されてしまっただけなのだ。

わたしはのろまで、旦那さんはせっかち。

旦那さんの方が、先にいろいろ行動するので、こういうことは、

考えてみれば当たり前に起こり得ることなのだ。

 

「わたしだって気に留めていたのに!」

「わたしだって何も考えてないわけじゃないのに!」

「わたしだって」「わたしだって」と言いたくなるのは、

「じゃあこうしないとあなたは満足しないわけ?」と卑屈になってしまうのは、

のろまな実際の自分より、よく見せたいからなのではないだろうか。

そして、のろまな実際の自分を認めたくないからではないだろうか。

それは裏を返せば、実際の自分を責めているというか、

大事にできていないなぁ、と感じるのである。

「まったく、のろいんだから」と指摘してくれる旦那さんの方が、

わたしのことをよっぽど大事にしてくれているのではないか。

 

今度同じようなことがあったら、

てへへと笑いながら、

「とろくてごめんねぇ、でもやろうと思っていたんだよ。」と言おう。

「でへへ~ごめんね、ありがとう!」とかわいく言おう。

わたしはのろのろのマイペースで、それがわたしで、

そんな人間と一緒にいようと決めた変な人間が旦那さんなのだ。

 

でもなー旦那さんも、言い方に気をつけてほしいとも思うのである。

しかし、そんな旦那さんを選んだのもまた、わたしなのであった。

「ひどい言い方、フンフン」と言いながら、

 一緒に紅茶を飲んで、モンハンに夢中の旦那さんの横でごろごろして、

いくつもの夜をふたりで超えていけたら、これ以上のしあわせはないのだ。